こんにちは。
プロモーション活動において重要視されるのは「口コミ」です。
これは今も昔も変わりません。
何かを商品やサービスを買おうと思うとき、程度の差はあれお客様は以下のようなものを参考にしています。
・商品やサービスのレビュー
・SNSで投稿された情報
・お客様の声 …etc
これらはいわゆる「口コミ」にあたるものです。
中小企業診断士2次試験の事例2では鉄板キーワード「口コミ」です。
この「口コミ」、皆様もご存知の通り、マーケティングにおいても重要な役割を果たします。
そしてお客様の購買行動の中でも、その商品・サービスを買うか買わないかを決める要素として非常に大きな割合を占めています。
皆様も中小企業診断士として企業に販促のアドバイスをするときには「Webサイトにお客様の声を掲載しましょう」や「もっと口コミを活用しましょう」と言いたくなるのではないでしょうか。
では、この「口コミ」、どのようにすれば発生させることができるのでしょうか。
もともと「口コミ」はお客様が自発的にしてくれるもののため、こちら側がコントロールしようと思っても難しいものです。
そのため、新しい商品・サービスを作った時に、「お客様に買ってもらうために口コミが必要」でも「まだ新しい商品・サービスのため口コミをしてもらえるお客様がいない」という鶏が先か卵が先かのジレンマに陥ることが多々あります。
そんなとき、皆様は中小企業診断士としてどのようなアドバイスをするでしょうか。
繰り返しになりますが、「口コミ」をコントロールすることは難しいです。
でも意図的に「口コミ」を発生させることはいくらでも仕掛けることができます。
・買ってくれたお客様に「お客様の声」をもらうようお願いする
・モニターとして参加してもらい「口コミ」に協力してもらう
・口コミに対して特典を付ける…etc
つまり「口コミ」をしてもらう手間とそこから得られるものを天秤にかけて、得られるメリットの方が大きい状況を作り出すのです。
健康食品や化粧品などの新商品は発売された瞬間からたくさんの利用者の声が掲載されていますが、あれは発売前にモニターを募り意図的にお客様の声を集めているため、発売と同時にたくさんの「口コミ」が出せる状況にあるわけです。
もちろん、これらは企業側から発信されているもののため、「口コミ」としてどこまで消費者が参考にするのか・・・という懸念点はあります。
しかし、お客様の声を掲載していない健康食品や化粧品の販売会社をほとんど見たことがないことを踏まえると、まだまだそうした企業が集めた「口コミ」であっても効果的であると言わざる得ません。
ですから、「口コミ」は積極的に作り出すことが重要です。
個人的な経験で行くと、必ずしも「口コミ」の対価が必要かというとそうでもなく、意外に使えるのは「頼み込むこと」だったりします。
弊社も自社で初めてのコンサルティングサービスでお客様の声をほしいと思った時、利用いただいた企業に写真撮影と一言もらうということをお願いしました。
単純にお願いしたのです。
すると、
「色々と頑張ってくれたからそれくらいは協力してもいいよ」
という感じで二つ返事で協力してくれたのです。
断れたところは1つもありませんでした。
おそらく、お客様と信頼関係が作れていたので協力してくれたのだと思います。
これが呼び水になって、また次の仕事、次の仕事へとつながるきっかけになったものです。
その意味では、自社サービスを使ってくれたお客様に「利用してもらった感想を一言ください」とお願いする価値は高いです。
創業したてでお客様の声をどうやって集めればよいか・・・と相談を受けた時には、まず頼み込んでみましょうとアドバイスしています。
このように「口コミ」は本来はお客様が自主的にやるものですが、それを待っていても「口コミ」は発生しません。
いかに「口コミ」が起きるような状況を作るか、そこは企業側が努力すべき点とも言えます。
とはいえ忘れてはいけないのは、いくら「口コミ」をする大きなメリットを作れたとしても、提供する商品・サービスそのものが質の低いものであればマイナスの「口コミ」が広がってしまうので、お客様にとっていいものを提供することは何よりも最優先されるものであるということは忘れてはいけません。
「口コミ」云々の前に、そもそもの商品・サービスがうーんという会社も多かったりするのですが、それはまた別の機会にお話ししたいと思います。
それでは。
平阪 靖規
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