こんにちは。
せっかく中小企業診断士の資格を取ったのだから、一度は目指してみたい「独立」。
とはいえ、独立するにも何から始めていいのかわからない、独立しても稼げなかったらどうしよう・・・・と思われる方も多いと思います。
しかし、世の中には中小企業診断士になって独立して生計を立てている方がたくさんいるのも事実。
そうした人たちはどのように独立までのロードマップを描いていたのでしょうか。
今回のブログでは、特別なスキルや経験がなくても「中小企業診断士」の資格があれば独立に向けて歩めるロードマップを紹介いたします。
もし「どうすれば独立できるの?」という疑問の答えを探しているなら、まずはここから始めてみてください。
この記事の目次
目指したい収益モデル
独立する上で最も不安視されるのは「収入」だと思います。
生活する上で必要な「収入」さえ確保できれば、すぐにでも独立したい!と思っている方は多いと思います。
これを解決するには、しばらく無収入でも大丈夫なくらい十分な貯蓄をしておくか、安定した収入を確保してから独立するかの2択です。
ここで、資格のない方が独立する!とかであれば確実に貯蓄をしてからやりましょう、というところですが、「中小企業診断士」という資格を持っている方には、資格を最大限活かし安定した収入を確保してから独立、という道もありますよ!と言えるのです。
その手段とは、「公的機関」の仕事を得るということです。
詳細は、後ほどご説明しますが、「公的機関」の仕事をゲットして安定した収入を確保しつつ、様々なチャレンジをして企業からの「直接契約(以降、「民民契約」と表記)」を得る。
具体的な金額イメージとしては「公的機関」の仕事で年240万円〜500万円程度の生活する上で必要な収入を確保し、「民民契約」でさらに収入を増やす!!という収益モデルを確立するのが理想です。
このモデルを確立するというイメージを持って、どのようにしていけばいいのかを時系列に沿って紹介していきます。
①独立を意識した時
皆さんは、診断士を取得してどれくらい年数が経過しているでしょうか。
取得したばかり!!
取得してから資格を活かした活動ができないまま数年過ぎました・・・・
10年以上経過してますが、そろそろ資格を活かした活動がしたいです。
などなど、色々とあるとは思いますが、どんな方でも独立を少しでも考えた時がスタートライン。
スタートラインに立った時に何をするかが、その後の成否を分けます。
そもそも、今回の独立までのロードマップの肝は、まず最初に「公的機関」の仕事をゲットしよう!です。(特に、単発の仕事ではなく定期収入になる仕事をゲットすることが目標です。)
ちなみに中小企業診断士が活躍する公的機関の仕事にはどのようなものがあるのかを知らない方は、以下の記事も参考にしてください。
もちろん誰でも公的機関の仕事にありつけるわけではありませんが、「公的機関」の仕事につく必要条件に「中小企業診断士の有資格者」とあることが多く、資格を持っていれば誰でもチャンスはあるわけです
事実、中小企業診断士として独立し活躍されている方の多くは、何らかの形で公的機関の仕事をされて定期収入を得ています。
逆に、「公的機関に頼らないでもやっている!」と豪語されている方は、それはそれでいいのですが、再現性は全くありません。その人だからできたことなのです。
それは話としては面白いかもしれないですし、憧れる部分もあるかもしれません。
しかし、着実に独立に向けて準備をしていきたいという人にとっては正直まったく役に立たないものなので、アドバイスとして聞く必要はないのです。
独立している方々の中で、多くの方がやっていることこそ、再現性が高く、自分もできる可能性が高いもの。
ですから、まずは公的機関の仕事を見つけることが重要なのです。
そして、公的機関の仕事をゲットする上で、最も重要なことは「中小企業支援の実績があるかどうかです。」
皆さんは、「中小企業支援の実績はありますか?」と聞かれたら、どれくらい答えられるでしょうか。
「飲食業の支援経験は?」「製造業の支援経験は?」「経営革新計画の支援経験は?」「マーケティング支援の経験は?」・・・・・などなど、”業種”や”支援内容”の2つの軸で支援実績をどれだけ持っているかが重要です。
この実績と中小企業診断士の資格、この2つが掛け合わさることで「公的機関の仕事」を自分の力でゲットすることができるのです。
公的機関の仕事は、知り合いの紹介から得られることもありますが、いつ紹介されるかをコントロールすることはできません。
チャンスが来た時にすぐに自ら動いて掴み取るためには、時間のあるうちに「実績作り」をしておくことが重要なのです。
ということで、独立を意識したらまずやることは「中小企業支援の実績作り」。
とにかく実績を作りましょう。
実績の作り方にもコツがあります。それについては、過去のブログを参考にしてください。
②毎年の11月〜3月くらい
公的機関の仕事(定期収入になるもの)は、年度で契約されるのが一般的です。
つまり、毎年4月〜3月の契約です。
11月〜3月くらいにかけて、次年度の更新意思確認がなされてそこで欠員が出る場合があります。
その時、新たな専門家の募集がかかります。
公的機関の専門家なんて公募されることは稀でしょう・・・と思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
実は結構公募されています。
例えば、全国的な中小企業支援組織である「よろず支援拠点」。
こちらのコーディネーターの募集は以下にまとまっています。
【よろず支援拠点で働きたい方へ】
こうした情報を漏れなくキャッチアップする方法もあります。
こちらはYouTubeチャンネルで紹介していますので併せてご確認ください。
ですので、11月〜3月頃までに実績をたくさん積んでおき、この頃になったら公募情報を漏れなくキャッチする。
そして、ご自身がチャレンジしてみたい!と思う公募があれば、迷わず応募する。
それまでに中小企業支援の実績を十分に積んでいれば、採用される可能性はグッと高まります。なぜならば、自信を持って書類審査・面接審査にのぞむこともできるからです。
最初は単価が安いところしか採用されないかもしれません。
単価が高いところはキャリアも長く、経験値も高い先輩たちがライバルになるので、その中で採用面接を通過するのは難しいです。
しかし、単価が安いところはキャリアのある先輩診断士は受けに来ないので、経験が浅い方にとってはまさに狙い目なのです。
そして、単価が安くても公的機関で働いたという実績を作ることができれば、わらしべ長者的にその実績が次の単価の高いところへのステップアップにつながります。
つまり、かつては自分が憧れていたような先輩診断士たちと同じポジションまでいつの間にか上り詰めている状態になれるのです。
個人的な話で恐縮ですが、私自身も独立から約10年間、公的機関で仕事をしてきましたが、最初に働いたところは1日20,000円からスタートでした。
その後、1日30,000円のところに移り、最後は40,000円超になりました。
公的機関で働いた実績があるということで、より単価の高いところに移る時は比較的スムーズに採用してもらうことができました。
話を元に戻すと、おそらく十分に実績を持った方であれば、書類審査はまず通過すると思います。
そして、面接。面接では、まだサラリーマンであることを隠す必要はありません。
採用されたら退職すると伝えればいいのです。
そして、無事に採用されたら、あとは現職とうまく折り合いをつけて退職に向けて交渉をしてください。
ついに独立という一歩を踏み出すことができるのです。
ここまでのところをまとめると
2、公的機関の公募情報に目を光らせる
3、公的機関の公募に思い切って手をあげる
4、採用されたら会社退職
これで、安定した収入を確保して独立することができました。
しかし、ここで終わりではありません。
公的機関の仕事で稼げる限界はあります。
このままではサラリーマン時代より年収が下がるという方も多いと思います。
ですから、「民民契約」を勝ち取るための動きをどんどんと強めていきましょう。
③ 独立後の展開
ここから先は、中小企業診断士だから・・・・というようなことはありません。
1人の独立した起業家としての行動が全てを決めます。
Webサイトは作ってますか?
サービス設計はちゃんとしてますか?
販路開拓の仕組みは作ってますか?
・・・・etc
皆さんが、中小企業診断士として経営者から相談を受けた時に確認するだろう、当たり前のことを当たり前のようにやっているかどうか、それが売上を伸ばせるか、伸ばせないかの差になってくるのです。
ぜひ、皆さんなりに自分自身の稼ぎ方というのを見つけてみてください。
ここまでにすでに独立のための一歩を踏み出した皆さんであれば、必ずその方法はあるはずです。
参考までに僕の考える「民民契約」の獲得方法は、これもYouTubeにて全5本の動画にして発信しています。
よろしければこちらも参考にしてください。
【YouTube動画 民間企業からの仕事編】
それでは。
平阪 靖規
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