こんにちは。
中小企業診断士として経営支援をする際、支援先に様々な視点から具体的な施策を提案したりアドバイスしたりします。
施策を考えるにあたっては、2つの切り口で考えるようにしています。
この記事の目次
2つの切り口とは
私の考える2つの切り口は以下の2つです。
・論理展開されたこれは!という施策
・アイデアレベルでこれやってみましょう!という施策
「論理展開されたこれは!という施策」とは…
この切り口は、量より質の施策で、確実に結果を出すことをアピールする施策です。
そのため事業者さんに納得感を持ってもらった上で実行する必要があるため、しっかりと論理展開された上で効果まで明確に考えられていなければなりません。
「○○だから××をします。その結果◇◇になります。」
を説明できないといけないということです。
提案する側は実施することによる結果を示さないといけないため、過去の経験やスキルをフル動員させて考えなければいけません。
そのため、たくさん考えることは難しくじっくり時間をかけて少数の施策を考えていくものになります。
「アイデアレベルでこれやってみましょう!という施策」とは…
この切り口は、質より量の施策で、「こんな方法もあります、こんな方法もあります、例えばこんなのも・・・」というように、結果はどうあれアイデアとしては面白い!というものを提案する施策です。
結果は出るかはわからないので、実施するしないの判断は事業者さんに委ねることになりますが、このアイデアは面白いね!と興味を持ってもらいやってみようかと言ってもらうことを狙います。
そのため、事業者さんも思いつかなかったようなアイデアをたくさん提案し量で圧倒するもののため、支援者側はどれだけ視野が広く引き出しを持っているかどうかが問われます。
2つの切り口の使い分け
個人的には、1回の施策提案でこの2つの切り口をバランスよく準備していく必要があると考えています。
量より質のみの施策の場合、よく練られたものにはなっているでしょうが、万が一事業者に刺さらなかった場合、その場のリカバリーが難しくなります。
コレ!!という提案を「それはどうかな・・・」という反応になってしまった時に、出直すしかなくなるわけです。
一方で、質より量のみの施策の場合、色々と提案しているけど実行性が感じられず、思いつきで行っているだけなのでは・・・と思われてしまい、信頼感を失ってしまう場合があります。
そのため、施策を提案する場を失敗に終わらないようにするために、2つの施策をバランスよく提案することが重要なのです。
また、もう1つ提案している内容が2つの切り口のどちらに該当するものなのかを事業者様にもしっかり認識してもらい共通認識を持っておかなければいけません。
「この提案は貴社の○○を解決する効果的な方法です。その理由は××だから。また、これをやることで□□の効果が期待できます。」
「他にも、こんな施策をやる価値はあると思います。色々と書いていずれもアイデアレベルの提案ですが、この中の1つでも役立つものがあるかもしれません。○○の施策ってどう思われますか?」
みたいな会話を展開し、事業者さんに施策の内容を腹落ちさせないといけません。
まとめ
施策を考えるときの2つの切り口は
・論理展開されたこれは!という施策
・アイデアレベルでこれやってみましょう!という施策
施策を考えるときは2つの切り口をちょっと意識するだけで、事業者さんからの施策に対する評価も高まること間違いなしです。
弊社の実務従事サービスの受講者の方にも、施策提案を考えてもらう場合は2つの切り口で考えてもらうようにしています。
平阪 靖規
最新記事 by 平阪 靖規 (全て見る)
- 8月5日(月)20時よりYouTubeの生配信をいたします! - 2024年8月2日
- 中小企業政策の新たな方向性「100億企業への成長」 - 2024年7月2日
- 認定支援機関になると仕事は増えるのか。 - 2024年6月20日
- 経済財政運営と改革の基本方針2024(原案)から読み解く次年度の予算 - 2024年6月15日
- 中小企業診断士として独立までのロードマップを描いてみよう。 - 2024年6月12日